価格設定に関する最新情報: 新しい標準価格方式の導入
Udemyが米国で行っている価格テストについてのお知らせです。(日本市場での実施予定は現時点ではございません。)
Udemyは過去2年にわたり、講師がビジネスを強化し、受講生がマーケットプレイスで適切なコースを選択できるように、価格設定とプロモーション戦略の改善に取り組んで参りました。現在に至るまで、テストと改善の大半を割引モデルに焦点を絞って行ってきました。コースごとに最適な国別の販売価格範囲を計算するシステムを構築して、厳しいテストを実施し、各市場のプロモーション戦略の向上に努めてきました。
2020年の初旬から、セールプログラムに参加している講師向けのより優れた標準価格のアプローチの構築に着手しました。この取り組みでは、調査やテストを実施するだけでなく、プロモーションに関するポリシーの一部を調整する必要がありました。
価格設定の改善が必要不可欠な理由
現在、標準価格がコースの価値を示す信頼できる指標になっていないという意見が多くの受講生からUdemyに寄せられています。標準価格は、コースの長さ、トピック、人気度などコースの明らかな特性とまったく関連性がなく、多くの場合、販売価格との相関関係もありません。また、講師は標準価格の設定方法について明確に理解していないと報告しており、すべてのコースの半数近くが、設定可能な最高または最低の価格に設定されています。最後に、市場ごとに標準価格に関する規制が異なります。そのため、講師がよりグローバルに規制を遵守しつつ、ビジネスを運営できるようにサポートする必要があるということをUdemyは認識しています。
より優れた標準価格アプローチを構築するためのUdemyの取り組み
Udemyは昨年、標準価格について受講生や講師と徹底的に話し合い、さまざまなグローバル市場で、講師の標準価格とUdemyの価格設定データに基づく複数のモデルをテストしました。このテストの目的は、標準価格を計算して表示するそれぞれの方法が、購入コースを選択する際の受講生の感じ方や行動にどのように影響するかを把握することでした。
これらのテストで分かったこと
最近、アメリカで大規模なテストを行いましたが、世界中で確認されている事実をあらためて立証できました。コース要素と受講生の反応データにもとづいて、各コースの適切な標準価格を算出できることが明らかになりました。これまでのテストを通じて、標準価格の信頼性はさらに深まっています。それはセール期間外の売上が伸び、セール期間中の売上が好調を維持している点から見て明らかです。この結果を受け、テストの規模を拡大し、このアプローチをさらに改善してアメリカやそれ以外の地域に導入することを目指します。
他の市場でもテストを開始し、結果を注意深く観察して価格設定モデルの微調整を続けます。最終的な目標は、割引価格モデルで行っているように、標準価格も経時的に最適化し、マーケットプレイスの変化に対応できる適応型のアプローチとして完成度を高めていくことです。
新しいアプローチをサポートするためのその他の変更点
新しい受講生が膨大な数のコースを求め続けているため、Udemyは迅速に対応を進めています。また、講師のその他の部分の体験も新しいアプローチと一貫性を維持するようにしたいと考えています。
それにはツールの調整が必要です。たとえば、クーポンシステムが新しいアプローチに対応していることを確認し、コースマネージャーの「価格設定」ページを変更します。これは、異なる標準価格を表示するテストを引き続き展開するためです。
また、新しい標準価格戦略に対応するため、プロモーションに関するポリシーを一部変更します。変更点は次のとおりです。
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- ここで説明した内容に沿って、標準価格の計算および表示におけるUdemyの役割を明確化します。
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- コース固有の価格設定データではなく、講師が設定した標準価格にUdemyの割引を関連付けた「パーセンテージセール」プログラムを廃止しました。セールプログラムを単一にすることで、講師は、価格設定に関してよりシンプルでわかりやすい選択肢を利用できるようになります。つまり、Udemyのマーケティングデータを使用して標準価格と割引価格を生成するか、または自分で標準価格と割引価格を完全に管理するかのいずれかを選択します。
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- Udemyが第三者のディストリビューターや販売代理店を通じてコースを販売する方法を明確化しました。自分のコースが販売代理店またはディストリビューターへの一括販売に含まれており、その単価がマーケットプレイスにおいて想定される価格を下回る場合は、最も近い許容マーケットプレイス価格に基づいて収益が計算されます。
今後の長期的なビジョン
2018年に価格設定を改善するための新しい取り組みについて初めて発表したとき、異なるコースを本当の意味で異なった方法で処理し、受講生と講師の両方の価値を高める価格設定システムを開発したいと考えていました。この考え方に標準価格を導入することで、汎用的な価格設定は立ち行かなくなるものの、コース、コースに対する受講生の反応、地理的市場など、完全に状況に応じた価格設定を行うことのできる世界に一歩近づきました。より高度にカスタマイズ化されたこのアプローチは、責任ある成長と健全かつ持続可能なマーケットプレイスの推進にもつながります。
通常どおり、このアプローチがUdemyマーケットプレイスにとって適切なものであることをお約束し、結果とフィードバックについて引き続き慎重に追跡します。講師コミュニティーで皆様からのご質問、フィードバックをお待ちしております。